「第11回白川静漢字教育賞」【小・中学生の部】受賞作品を紹介します
第11回白川静漢字教育賞【小・中学生の部】受賞作品
【漢字川柳部門】
・宮越 悠喜(みやごし ゆうき) さん(福井県 福井市文殊小学校6年)
「優」ただじっと 悲しむ人の そばにいる
<「優」成り立ち>
音を表すのは憂。憂は人が死んだ後、つきあいなどをひかえて、頭に喪章つけた人が哀しんでいる姿である。その哀しむ人の姿を優といい、またそのしぐさをまねする人を優という。その哀しむ姿や動作から「やさしい、しとやか、まさる、すぐれる」の意味に使われるようになった。
<「優」古代文字>
【成り立ち・古代文字】参考文献:『白川静博士の漢字の世界へ』(福井県教育委員会/編、平凡社刊)
<作品について>
ぼくは周りの人から「優しい」と言ってもらえることがよくあります。それで「優」という漢字の成り立ちを調べてみました。「悲しむ人」が関係しているとわかり、悲しんでいる人がいたらそばにいてあげたいと思ったので、この川柳を作りました。
【漢字作文部門】
・松山 晴佳(まつやま はるか)さん(福井県 福井市清水中学校2年)
「隠されたメッセージ」
私は、ある時から「吐」という漢字はとても深い意味があると考えるようになりました。そのある時とは、流れてきた動画でゴルゴ松本さんという方が「吐」という漢字についてこう言っていた時です。
「辛いことがあったら人はマイナスなことを言い、弱音を吐く。『吐』という字は口にプラス、マイナスと書く。辛いことがあったら良いことも悪いことも吐き出していい。でも、夢を実現させる人は弱音を吐かなくなっていく。良いことを言って、少しずつマイナスを取っていく。そうしたら、『叶』という字になる。」そう言っていました。
この言葉を聞いたとき、とても感動しました。「吐」という字は反吐などのマイナス的なイメージでしたが、このようにポジティブに捉えることができ、漢字は奥が深いと思える出来事になりました。そして、漢字は本来ある意味の他にも何か素敵なメッセージが隠されていると思いました。
「隠されたメッセージ」(PDF形式 211キロバイト)
・水上 きい(みずかみ きい)さん(福井県 福井市清水中学校2年)
「耳と目と心で」
私は最近、ボーっとして人の話を聴いていないことが多い。もちろんわざとではないのだけれど、案の定、後で困ることになる。そして、「聴く」ことの大切さを痛感している。
「音や声が自然と耳に入る」という意味の「聞く」と比べて、「聴く」は「理解しようと自ら進んで耳を傾ける」という意味だ。
小学生の頃、何の授業でどんな先生が話していたかも覚えていないけれど、その先生が黒板に「聴」と書いて、「耳と目と心で聴くんです。」と教えてくれたことがあった。まだ今よりも幼くて、人の話を素直に受け入れていた私は、この話を聴いて「なるほどなあ。素敵な漢字だな。」と感心した。
相手の話をしっかり聴けることは人付き合いや仕事では必要なことだし、役に立つ。これから、自分のためにも「耳と目と心で聴く」ことを実践していきたい。
「耳と目と心で」(PDF形式 220キロバイト)
【自由部門】
・関 優花(せき ゆうか)さん(福井県 あわら市北潟小学校2年)
「元気いっぱい踊っている子」
<作品について>
「子」の古代文字は、おさない子どもの形だと習って、初めて知りました。丸い部分をずっと見ていたら、だんだん顔に見えてきたので、目と口をかきました。リズムにのって元気いっぱい踊る様子を表現しました。
・内藤 由衣(ないとう ゆい) さん(福井県立高志中学校3年)
「蘇る一夜の走馬灯」
<作品について>
私は椎名林檎さんの歌が好きで、今回の「蘇る一夜の走馬灯」は椎名林檎さんの曲の歌詞の一部分です。「走馬灯」から、私は燃えるような赤色やオレンジ色をイメージし、走馬灯の儚さを疾走感の感じさせる羽のようなイラストで表現しました。また、羽のところは馬のたてがみも表しています。
・武田 璃衣子(たけだ りいこ)さん(福井県 福井市成和中学校2年)
漢字カフェメニュー「陽光浴びるレモネード」
<作品について>
私は「陽」という漢字にまつわるカフェメニューを考えました。「陽」という漢字から、太陽の眩しさや夏の爽やかさをイメージしたので、飲んだ人が陽光を感じて明るい気持ちになれるように色使いや作る料理を工夫しました。
・越廼小学校5・6年生の皆さん(福井県福井市越廼小学校)
「ようこそ越廼へ」
<作品について>
私たちは長年、岐阜県にある安八町立牧小学校と交流を続けています。今年は、牧小学校のみなさんが、越廼に来てくださる年です。私たちは「おもてなしの心」を大切にし、歓迎の式で使う作品づくりを行いました。越廼の魅力を話し合い「潮、光、温、守、港、里」の多くの魅力を再発見することができました。一人一人が、漢字の成り立ちから感じたことを表現し、仕上げました。みなさんに、越廼の良さが少しでも伝われば嬉しいです。
・安野 佑紀(やすの ゆうき)(福井県 福井市足羽中学校1年)
「好きなもの」
<作品について>
「安」は自分です。魚が好きだから、魚を大きく真ん中に描きました。さばく用の刃物の柄の部分に生年月日、ちゃんと鮭目の魚にある、油ビレも描きました。魚がしぶきを挙げているところは魚拓感や日本っぽい雰囲気にしました。
・嘉数 知記(かすう ともき)(東京都 品川区立大井第一小学校2年)
「野菜の漢字の研究」
<作品について>
簡体字、繁体字は、じっくり見ながら間違えないように書きました。字を小さく書いたり、大きく書いたりするのが大変でした。漢字を覚えるのはすごく楽しいです。
・郡谷 遙(こおりや はるか)(福井県立高志中学校3年)
「漢字成り立ちスタンプ」
<作品について>
漢字の成り立ちの意味とイラストが繋がるように分かりやすく描きました。SNSスタンプなので普段使いができるような意味の漢字を選ぶことがとても難しかったです.イラストは親しみやすさを意識してポップなデザインにしました.たくさんの人に使っていただきたいです。
漢字成り立ちスタンプ(PDF形式 553キロバイト)
【学校賞】
・福井県立高志中学校
・福井県福井市清水中学校
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