新聞掲載記事情報(令和3年12月号)

最終更新日 2022年1月4日ページID 048532

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新聞掲載記事(令和3年12月号)目次
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 ○福井新聞「教えて!相談員さん」
 
・クーリングオフ相談事例2~電話勧誘で予想外の商品~              (令和3年12月1日掲載)
 
・クーリングオフ相談事例3~マルチ商法、トラブル多発~              (令和3年12月8日掲載)
 
・クーリングオフ相談事例4~エステなど継続5万円超対象~             (令和3年12月15日掲載)
 ・クーリングオフ相談事例5~「押し買い」居座りは違法~             (令和3年12月22日掲載)
 ・クーリングオフ相談事例6~適用されない契約に注意~             (令和3年12月29日掲載) 
   ○朝日新聞「くらし110番」
 ・国際ロマンス詐欺~金銭要求されたら、まず疑って~                  (令和3年12月10日掲載)
 ・フリマアプリのトラブル~相手の履歴や評価 確認し取引を~                 (令和3年12月24日掲載)
   ○中日新聞 「暮らしワンポイント」
 ・ワンクリック請求~料金支払わず無視を~                 (令和3年12月28日掲載)
 
 

・クーリングオフ相談事例2~電話勧誘で予想外の商品~                

 今回は電話勧誘販売の事例を紹介します。「10日前に業者から電話があり『カニやホタテなど魚介類のセットを特別に2万円で送る』と勧められ、承諾した。昨日、代引き配達で商品と注文請け書が届いたが、量が少なく値段に見合うものではなかった。返品したい」という相談がありました。
 業者からの電話勧誘で契約した場合、不意打ち性が高いのでクーリングオフの対象になります。購入を承諾しても、契約書面を受け取った日から8日間は無条件で契約を解除できます。
 業者には消費者に、業者名や連絡先などを記載した契約書面を交付する義務があります。書面が交付されていなければ、8日を過ぎていてもクーリングオフが可能です。
 今回は期間内だったので、クーリングオフの通知を出すとともに、商品を着払いで返品し、後日代金が返金されました。
 なお購入を承諾していないのに一方的に送り付けられた場合は、商品を処分することができます。売買契約は成立していないので、代金を支払う必要はありません。
 最近は新型コロナに便乗して、うそや強引な勧誘で魚介類を購入させる手口が増えていますので、注意してください 。

(福井新聞「教えて!相談員さん」 令和3年12月1日掲載) 

・クーリングオフ相談事例3~マルチ商法、トラブル多発~                

 今回は連鎖販売取引の相談事例を紹介します。「友人から『化粧品を買って会員になり、人に勧めて売れればマージンが入り、簡単にもうかる』と誘われた。お金はなかったが『消費者金融で借りてすぐ返せる』と言われ、借金して30万円支払った。でも売れないので解約したい」との内容です。
 これは消費者自身が販売員として、悪質商法に参加し、さらに販売員を増やしていくもので「マルチ商法」ともいいます。トラブルに遭う学生や主婦が後を絶ちません。
 商品価格に販売組織のマージンが加わり、一般的な小売価格より高くなるため、簡単には売れません。友人を多数入会させれば自分はもうかりますが、友人の多くは損をします。結末は友人をなくすか自分が泣くかです。
 仕組みが複雑なのでクーリングオフの期間が長く、契約書面か商品の受領後20日間です。
 今回は期間内だったので、クーリングオフを通知して解約できました。
 なお要件を満たせば、この期間を過ぎても取消や中途解約ができます。また仕事を提供すると誘って、それに使う商品や役務を買わせる「業務提供誘因販売取引」の場合もクーリングオフは20日間です 。

(福井新聞「教えて!相談員さん」 令和3年12月8日掲載)

・クーリングオフ相談事例4~エステなど継続5万円超対象~              

  今回は特定継続的役務提供の事例を紹介します。「『脱毛エステがお試し500円』という広告を見たので体験してみたら、施術後に15回で40万円の2年コースを勧められ、断りづらくて契約してしまった。解約したい」との相談がありました。
 エステなど受けてみなければ、質や効果が分からないサービスで、一定の期間・金額のものを「特定継続的役務提供」といい(1)エステティック(2)美容医療(3)語学教室(4)家庭教師(5)学習塾(6)パソコン教室(7)結婚相手紹介サービスの7種類が指定されています。期間が1カ月((3)~(7)は2カ月)、金額が5万円を超える契約が消費者保護の対象です。
 これらの契約にはクーリングオフが適用され、契約書面の受領日から8日間は無条件で契約解除できます。エステの美顔器や塾の教材などの抱き合わせで購入した商品も一緒に解約できます。
 またクーリングオフ期間を過ぎても、理由を問われることなく中途解約ができます。この時に事業者が請求できる解約手数料の上限も、役務ごとに決められています。
 今回は契約の種類や期間、金額が保護対象に該当し、クーリングオフ期間内だったので問題なく解約できました 。

(福井新聞「教えて!相談員さん」 令和3年12月15日掲載)  

・クーリングオフ相談事例5~「押し買い」居座りは違法~               

 今回は訪問購入の事例を紹介します。「業者から『洋服など不用品を買い取る』と電話があり、承諾した。家に来た業者に洋服を見せると『貴金属はないのか』と言われて居座られた。仕方なく指輪を見せたら、千円で買い取られてしまった。安すぎるので解約したい」との相談がありました。
 訪問購入は業者が訪問してきて、物品を買い取っていく商法です。「押し買い」ともいいます。消費者にとって不意打ち的な取引なので、クーリングオフの適用があり、契約書面を受け取ってから8日間は無条件で契約を解除できます。強引に買い取られた貴金属を転売されるトラブルが頻発したため、クーリングオフの期間内は物品の引き渡しを拒むこともできるようになっています。
 業者は買い取る物品の種類や特徴、買い取り価格、連絡先などを記載した契約書面を交付する義務があります。また要請がないのに突然訪問する、申し出とは違う物品の買い取りを勧誘する、断っているのに居座るなどの行為は法律で禁止されています。不要な勧誘はきっぱり断りましょう。
 今回はクーリングオフ期間内だったので解約でき、指輪も無事に戻りました 。

(福井新聞「教えて!相談員さん」 令和3年12月22日掲載)   

・クーリングオフ相談事例6~適用されない契約に注意~                

 クーリングオフは不意打ち的な契約や、複雑でリスクの高い契約などを無条件で解約できるので、消費者の強力な武器です。でも特定の場合に限られています。シリーズの最後は適用されない事例について紹介します。
 「電器店でオーブンを注文したら在庫切れで、納品が1カ月後になった。別の店で売っていたので、注文を取り消したいが拒否された。クーリングオフできないか」「カタログ通販で電流を使ったエクササイズ器具を購入したが、電流が弱くて効果を感じられない。返品したいが『通電後は返品不可』と書いてある。クーリングオフできないか」などの相談がありました。
 店舗での購入や通信販売は、消費者に考える余裕がある取引です。そのためクーリングオフは適用されません。出会い系サイトやオンラインゲームなども通信販売に該当します。
 ただし通信販売は、現物を見ずに契約するため、事業者には返品制度の有無や、内容を広告に表示する義務があります。返品特約があればそれに従います。なければ商品を受け取ってから8日間は返品が可能です。
 契約する前に、相手や内容を確認することはとても大切です 。

(福井新聞「教えて!相談員さん」 令和3年12月29日掲載)

 ・国際ロマンス詐欺~金銭要求されたら、まず疑って~             

 
 「SNSで知り合ったシングルマザーの米軍女性から『軍を辞めて子どもと日本に移住する。荷物を送るので代わりに受け取って』と頼まれ、親切心から承諾すると配送料50万円の立て替えを頼まれた。それを振り込むと、『荷物が税関で差し止められた。手数料110万円を払ってほしい』と連絡があった」との相談がありました。
 これは「国際ロマンス詐欺」の手口です。SNSやマッチングアプリで外国人と連絡を取り合う間に送金を迫られます。相談者にはすぐ警察へ届け出るよう助言しましたが、いったん送金すると取り戻すのは極めて困難です。
 被害は中高年に目立ちます。親切心や恋愛感情を利用されるため、本人は巻き込まれたことを認識できない場合があり、周囲のサポートが重要です。信頼していた人に裏切られたことによる精神的打撃も深刻です。
 面識のない外国人に荷物やお金を送ると言われても、安易に承諾しないことが肝心です。金銭を要求された時は、まず疑ってください 。

(朝日新聞「くらし110番」 令和3年12月10日掲載)

 ・フリマアプリのトラブル~相手の履歴や評価 確認し取引を~             

 「フリーマーケット(フリマ)アプリでブランドの時計を購入したが、偽物が届いた。出品者にメールで返金を求めても返事がない。アプリ運営業者には『受け取り評価をしているので取引は完了している。双方の合意がなければ、システム上は返金できない』と言われた」との相談がありました。
 フリマアプリは、インターネット上で商品を簡単に売買できて便利ですが、個人間取引なので注意が必要です。運営業者は取引の場を提供するだけであり、トラブルは当事者間で解決するよう求められます。
 代金は運営業者が預かり、購入者が商品の受け取り評価をした後で出品者へ支払われる仕組みです。商品を受け取る前に評価すると、問題があっても代金が支払われ、悪質な出品者だと連絡が取れなくなる場合があります。
 利用規約でも受け取り前の評価を禁じており、今回は運営業者の協力は得られませんでした。トラブルを防ぐには相手の履歴や評価をよく確認し、規約を守って取引することが大切です 。

(朝日新聞「くらし110番」  令和3年12月24日掲載)

 ・ワンクリック請求~料金支払わず無視を~             

 「スマホでアダルトサイトを検索して『十八歳以上』の表示をタップしたら、いきなり『登録完了』と表示された。すぐに『解約はこちら』と表示された電話番号に電話すると、登録料四十万円を請求された。怖くなり途中で電話を切ったが、どうなるのか」と相談がありました。
 これは登録完了と表示して契約が成立したと思わせ、不当にお金を支払わせようとする「ワンクリック請求」の手口です。インターネット上の契約は画面で契約内容の確認が必要です。確認画面がなければ契約は成立していないので、料金を支払う必要はありません。
 また、サイトに接続しただけでは個人情報を知られることはありません。しかし、慌てて電話をかけると、相手に電話番号を教えてしまうことになります。相談者には請求を無視し、今後不審な電話やショートメッセージがあっても応答しないように助言しました。
 「ウイルスに感染している」と偽の警告画面を表示したり、アニメやゲーム等のサイトからアダルトサイトに誘導したりする手口もあるので、注意してください 。

(中日新聞 「暮らしワンポイント」  令和3年12月28日掲載)

 

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