知事記者会見の概要(令和6年4月11日(木))
令和6年4月11日(木曜日)
10:30~11:35
県庁 特別会議室
[知事]〔配付資料:北陸新幹線福井・敦賀開業後の状況について 〕
北陸新幹線が3月16日に開業いたしまして、その効果、現状でわかっているところを発表させていただきたいと思います。
総括で申し上げますと、まず、全国からの来訪者が増加している。特に関東からの来訪者が大幅に増加をしているということです。これはKDDIのデータを使わせていただきまして、直前にどこにいた人が福井に来ているか。それは福井駅、芦原温泉駅、敦賀駅です。本来ですと越前たけふ駅がありますが、越前たけふ駅は比較する資料がないので、その3駅について、どこから人がどれぐらい増えているか、見させていただいております。一年前と基本的に同じ時期で、日で行くと、曜日が違ってしまうので、昨年の3月18日から4月2日までと3月31日までを比較しています。
そうしますと全体でも3割程度、大幅に増えておりますけれども、地域別で見ると特に関東の伸びが7割近いということで、多くなっておりますし、それから元々の数から言うと、関西圏が非常に多い4割程度、関西圏から来られている部分があるんですけれども、関東圏からの増え方が非常に大きい人数的にも。こういうようなことが顕著に表れているということでございます。そういったことで、来訪者が増加したのではないかと考えているところでございます。
また、県内の消費の拡大というものも見えておりまして、例えば福井駅周辺の商業施設。相当、売上の見込みを立てておりましたけれども、さらにその見込みの2倍程度になっていると。いずれも恐縮ですが、3月中ということです。またあわら温泉の状況も、その直前の状況から1.5倍ぐらいにお客さんが増えているということで、満室が、特に週末を中心に多いというようなことも伺っているところでございます。
個別に見ていきますと、まず開業当日は、皆さんご案内の通り、大変な晴天に恵まれて、福井駅前も「福井は渋谷か」みたいに、SNSでも言われておりましたが、本当に多くの人出が、各駅のところでイベントも開かれて、たくさんのお客様においでいただいたというところでございます。ブルーインパルスも大変華を添えていただいたということでございます。
それから新幹線利用ですけれども、これはいずれもJR西日本、東日本の発表ということですけれども、まず開業の2日間、金沢・福井間で2割のお客さんが増えました。昨年比もしくはコロナ禍前ですね、平成31年の3月と比べても23%増。それからJR東日本は、東京あたりから金沢・福井方面へのお客さんが2割増えた。こういう発表もいただいているところでございます。これは3月中全体ということになります。
続きまして、ハピラインの状況ですが、一日2万人を目標に、これがハピライン開業前の状況ということですけれども、やらせていただいてます。統計そのものは、JRの年間でしか教えていただけてないので、一日平均だいたい2万人ぐらいという状況でございますけれども、それを大幅に上回っている。初日は特に29,000人ということで、これまでにないような賑わいでした。また、ふくい桜マラソンが31日にありました。この時は31,000人ですので、さらに多くのお客様に乗っていただいております。それ以外の日も、合わせて非常に順調に推移をしておりまして、定期のお客さんが減る土日祝日でも2万人をキープしている。こういうことで、3月中2週間の状況としては一日平均23,000人、1割程度は増えている。こういう状況でございます。
ちょっと聞いてみますと、敦賀から西の方に行くときに、敦賀まで新幹線を使うということもあるかと思いますが、ハピラインを使って敦賀まで行ってサンダーバードやしらさぎに乗り換えるという方も結構いらっしゃるというふうにも伺っておりまして。そういったプラス効果もここで出ているということでございます。
続きまして、その他の私鉄それからJRの小浜線、越美北線ですけれども、非日常利用と書いてますが、これは普通切符、フリー切符を使った人で、定期とか回数券を除く、こういういつも使っている人以外のお客様ということで見てみますと、3月16日から
31日までの間に、去年との比較で福鉄で31%増、それからコロナ禍前と比べても13%増。さらにえち鉄は昨年との比較で7割増、それから平成31年との比較で28%増。元々、福鉄は通勤通学で使われる、元々が観光地に行くルートとちょっと違ってますので、影響が小さい福鉄でも1割以上の増加。えち鉄はさらに大きな増加ということでございますし、小浜線、越美北線でも1、2割程度増えている、こういうような状況になっているというところでございます。
それから、路線バス観光バスの状況でございます。路線バス、観光バスは、開業の日から5月まで、ICOCAのようなICカードを使っていただいた場合には半額キャンペーンを行っておりますので、その効果も含めてということになりますが、非常に大きな効果が出ておりまして、もう5割、6割、3割から8割増えているとか、路線バスの中の観光路線である京福バスの東尋坊線、あわら温泉のところから東尋坊まで行ったり、福井駅から永平寺に向かう、この路線バスも大きく増えている。恐竜バスも、これも開業前と比較して大きく増えているという状況でございます。特に、ICOCAなどのICカードは、京福バスを見ていましても、直前の2月から導入しておりますけれども、3月15日までの状況と3月16日以降の状況で見ても、土日祝日で7割、平日でも9割増えているというようなことで、この半額キャンペーンで、ICOCAを使ってバスに乗るということの周知もですね、非常に進んでいるのかなというふうにも思っております。
それから、またこの観光路線のバスの乗客も、非常に増えていますが、中でも、例えば東京のお客様、路線全体でSuica、PASMOなどを使われている人は46%なんですけれども、この路線に限ってみますと、7割になっているということで、観光地に向かう方の関東の皆さんの占める割合というのは非常に高くなっているということも考えられるということでございます。それから観光バスについてまだ人数はちょっと少ないですけれども、ただはぴバスでも3月17日以降は、テレビとかで見て来ましたという人が増えてきていると、いい感触にはなってきているというところでございます。
タクシーも、配車不足が心配されまして、いろんな手を打ってきましたが、現状において配車不足というような問題は発生しておりません。乗車人員は3%増ということで微増になってますけれども、ただ運賃収入は28%増と非常に大きくなっている。聞いてみますと、もちろん一つは昨年の12月に15%の値上げをしておりますので、その効果もありますけれども、観光客の皆さんは、タクシーで、例えば私が聞いた例で言いますと恐竜博物館とかですね、乗りつけて、帰りにタクシーってないんですよねと言うと、待っててねと言って帰りもタクシーで帰ってくるとか、そういう観光客の皆さんが押し上げている部分も非常にあるというふうに、印象として持っております。
それから配車アプリの利用も、2月と比較しまして、開業後は、特に、配車数の割合が増えているということでございます。
それからレンタカーについても、3月中のこの2週間についていえば、66%増と大変増えておりますし、4月に入っても2、3割増えているという状況が続いているということでございます。
それから主要観光地の入り込み客数につきましては、3月中は3月16日の開業日を除いて大変冷たい雨がよく降ったという状況であることを前提にお聞きいただきたいと思いますけれども、まずは県内の屋内の観光地は非常に入り込み数が増えている。屋外はやはりちょっと苦戦をしているけれども、逆に言うと、そんな中でも大きな変化が見られないということは下支えができているということで、恐竜博物館は、4割近く増えている。朝倉氏遺跡博物館も昨年と比べて3割近く増えているということでございますし、永平寺とかめがねミュージアムとか、年縞博物館など屋内施設については、昨年よりも増えているというところでございます。
それから宿泊施設の関係ですけれども、特にあわら温泉の宿泊者数は大きく増加をしているというところでございまして、開業前と開業後では5割増えている。まあ、福井駅前でも2割とか小浜でも4割ぐらい増えているということでございます。あわら温泉なんかでも東京のお客さんも多いということです。例えば、奥越にお話を聞いても、関東とか長野のお客さんが増えてきたように思うというようなことであったり、越前海岸なんかでもいい効果が出てるんじゃないかというようなお話も伺っております。その他も、福井は週末はほぼ満室とか敦賀なんかも、もう3月中は週末中心に満室だったりするとか、小浜でも東京のお客さんが増えていて、4割ぐらい増えていると、まあこういうような状況になっていると伺っております。
それから商業施設を見ましても、例えばハピリンとか西武福井店は非常に大きくお客様の数が増えています。くるふ福井はご案内の通りいつ行ってもお客さんがいっぱいいる。まあ、こういう状況で予想の倍ほど売れているということでございます。越前市の道の駅の越前たけふも、昨年の開業効果があった頃と比べても2割ぐらい増えていると。 アフレアも8割、9割増えている。それから敦賀市もottaで2倍以上になってるんですが、商店街の皆さんに伺うと、駅前商店街が5倍から7倍ぐらいお客さんが増えているというふうにも伺っているところでございまして、そういう意味で終点効果もしっかりと出ているのかなというふうに思っております。
課題につきましては、これは前回も申し上げましたが、ハピラインの券売機が当初一台だったこともありまして、行列ができたということもあります。2日後には二台に増やさせていただいて、また、こっちはJRでこっちがハピラインですよというような、そういった看板なんかも追加をさせていただいております。それからふくい桜マラソンの時もですね、例えばあの窓口を一時間早く開けるとか、電車を3本臨時で走らせるとか、いろんな工夫もさせていただいておりまして、そういう意味では概ねスムーズ。 ただ、当初と、それから桜マラソンの時、特にお帰りの時間帯に混雑が出たということがございますので、これにつきましては今後改善をしていく。まあ大きなイベントがあれば事前から準備をしっかりとしていくということを考えているところでございます。
ゴールデンウィークに向けてでございますけれども、例えば6月までの状況というのは、あわら温泉などでは2割はもうお客さんが増えていて、特に首都圏からの予約が多いと。今まだ北陸応援割が加賀地域にずっと続いて入っている中で、ゴールデンウィーク中はありませんけれども、いずれにしても、そういった期間も含めて2割多くなっているということでございます。それから4月以降の予約については、福井市内でも増えているということですし、敦賀ではすでに満室の日もあるとゴールデンウィークはですね、こういうふうにも言われております。 いずれにいたしましても、誘客のイベントとかプロモーションですね。引き続き、例えばXRバスが6月1日から入ってくるとか、人気ゲームとコラボしてですね、周遊のイベント、まだちょっと中身は言えないんですけれども、こういったものもこれから実施しますし、北陸デスティネーションキャンペーンが10月から12月まで3か月あるんですが、それに引き続いてさらに、あのJRさんとともに日本の旬ジャパニーズビューティー北陸、これをさらに来年の1月以降もやっていくということになっております。 ということで、現在の分かっている範囲での新幹線効果についてご説明させていただきました。
~質疑~
[記者]
新幹線の開業後の効果で、全国から来訪者が増加したことへの受け止めと、各方面からのお客さんに多少の差があると思いますが、それは想定以上の来訪なのか、正直、もう少し期待していたところがあるのかというところを教えていただけますでしょうか。
[知事]
3月中は少し見にくかったのは、やはりお天気の悪い日が多かったと先ほど申し上げた通りで、なかなか観光には結びつきにくいということはありましたが、一方で先ほど申し上げましたように、恐竜博物館や一乗谷の朝倉氏遺跡博物館はそういう中でもしっかりと人数を確保しています。私、3月の末に、JTBとか日本旅行とか近畿日本ツーリストとか日本の名だたる旅行会社の社長さん方と一緒にお話し合いをさせていただきましたが、特に3月16日の開業の時の前後に、たくさんのメディアさんが全国に向けて「福井、福井」ということを言っていただいて、旅行商品の売れ行きが全く変わった、3月16日の前と後では「福井」と名指しで来るお客さんが圧倒的に増えてきたというお話も伺っていますので、3月の本当の初日2日目のところの効果と、その後の状況は結構堅調に来ていて、ここから先、さらに期待ができると感じていますし、また東京からのお客さんは思ったようにおいでいただいている上に、関西とか中京とか、さらにそれ以外の地域からも多くのお客様に来ていただいていると感じています。「知られざる福井へ」という雑誌の表題もありましたが、相当皆さんにもそういう意識を持っていただいているという感じも持っていますし、これを今年度いっぱい続けていく上に、さらに中部縦貫自動車道開通が2年後に控えていますので、中京圏からのお客さんにも来ていただける機会も増えていくということで、ますます力を入れて、観光地の磨き上げとか、キャンペーン等もやっていきたいと思っています。
[記者]
一点関連して1ページ目で言いますと、関東圏からの来訪者がたくさん増えていて、関西圏に関してはおっしゃる通り来訪者が多かったから118%となっていると思いますが、一方で、特急一本でつながっていた部分がそうではなくなったというところに対する、なんとなくのこの不便さのイメージというのも影響していると思いますが、関西から来訪客も今増えてほしいと思っていると思いますが、関西に対しての宣伝だとかPRだとか、プロモーションというのはどういうふうにお考えでしょうか。
[知事]
いろいろな考え方があると思いますが、敦賀の伸びが非常に大きいと思います。宿泊施設も順調ですし、先ほども申し上げましたが、駅前商店街に5倍とか7倍のお客さんが来ているというのはやはり終点効果が出ている、観光客、それからそれ以外も含めて敦賀で降りていただくという効果も出ていると思っていますので、県全体で見た時には、そこから嶺南地域の小浜にもお客さんが行っていただいていることを伺っています。もちろんビジネスを含めて福井まで来ようと思っている人たちにとっての不便さはあったと思いますが、ある程度別の意味の効果も出て、いいバランスできていると思っています。ただ、ここのところはよく見ていかないと、まだわからないところはあります。
[記者]
改めてこの1か月、賑わいがだいぶ出てきましたが、知事の目には、この福井の賑わいというのはどのように映ったか教えてください。
[知事]
一番は、県民の皆さんはとても喜んでいただいていると思っています。これは観光客を相手にされるご商売の皆さんを除いても、以前から申し上げているように、同じ時期に、例えば福井駅前や、他の地域でもいろんな施設がどんどん開業していって、これにお客さんが来ている、自分たちも行きたくなるようなものが増えてとても賑わいが出ているし、行きたいお店がたくさん出てきて行ってみたいという方も多くなったと思います。福井県民の皆さんにとって、とても誇りになっているのではないかと思いますし、また良い効果として、現場の生の声という意味ですので、必ずしも今すぐ統計で私が説明できるところは多いわけではありませんが、例えば福井鉄道とかえちぜん鉄道に乗られる方もお年寄りの方が結構福井行ってみようとか言って乗ってくる人が多いんですよというお話も伺ってます。これはまさにお年寄りの方はなかなか外に出にくくなっている、車がないとか、こういう方々も行ってみたいと思うことも増えているということですので、人の移動を県民も一緒に動くようになるということは、バスの利用もしやすくしてきましたので、これらも相乗効果で県民の皆さんにとって賑やかになったという明るい気持ちと、それから誇りにつながっているのではないかと思っています。
[記者]
百年に一度ということで、これまで様々な施策を実施してきたと思うんですが、そのあたりを総括して評価というのをどういうふうに考えてますか。
[知事]
大きく言いますと、我々が想定しながら描いていた方向に向かって社会が動いてきていると思っています。まずは、私どもが申し上げてきたのは、できるだけ多くの人に福井に来ていただく必要がある、そういうことで観光地であったり、特に気になるコンテンツとして恐竜を掲げて、大変評判がSNSも含めて、恐竜だらけみたいな話になっていますが、大きなあの評判を呼ぶことにもつながっているということで、観光地の磨き上げだったり、恐竜を磨いていくことも当たっていたと思います。それから次にあるのがやはりお金を落としていただくことが大事だということで、宿泊施設を強化していくといったところも徹底してやらせていただいて、今はマリオットもそうですが、それ以外にも施設ができてきています。さらに大きいのは、ここまでにやっていこうということをやりながら、だいぶスピードアップしてきて、次から次へと新しい投資も始まってきています。まだできていませんが、例えば東尋坊もそうですし、それから敦賀のところもオーベルジュができるという話など、宿泊施設はまだどんどんこれから増えてきます。恐竜博物館の周りの長尾山も、これから民間の開発が始まります。こういう新幹線が来て、そこに目指して一生懸命やることで、まずお客さんに来ていただいて、福井を発見していただき、「福井いいね」となった時に、また次の手が次々とこれから再開発やアリーナ構想も含めてこういうことは目白押しになっているということが、2年後の中部縦貫自動車道開通にも、その後新幹線の延伸ということを見ても、福井の発展のためにはこれまでやってきた5年間というのが非常に生きているなと思っています。
[記者]
宿泊施設に関しては、やはりまだ少し不足というところも現実としてあると思います。今年も金沢の方に泊まり、日帰りで福井にちらっと、という方もいたりするというような中で、宿泊施設であったり、あるいは駐車場の駅周辺の不足など、その辺も含めて対応というのはどういうふうに考えていますか。
[知事]
宿泊施設については、これからも先ほど申し上げましたが、例えば長尾山に星野リゾートさんが出ていただくとか、また大野にも宿泊施設ができるとか、こういうこともどんどん決まっておりますので、それから敦賀にもオーベルジュができるとか、それから民宿に対するリニューアルを含めて、県としては今後とも強化をさせていただいていくということでやらせていただいています。それがこれから出てくる、以前も申し上げましたが、新幹線の効果は開業の時に地価なんかを見ても新幹線の日に一気に一番ピークに来るのではなくて、その直前から徐々に地価も上がり始めました。現実に、これからずっと上がっていく中で投資がどんどん広がっていくということだと思っていますので、まず宿泊施設をさらに広げていけるように福井県は協定を結んで、必要な宿泊施設には補助もするということもやらせていただいていますので、こういったことにも力を入れていくことで、宿泊施設も増やしていくということだと思いますし、また色々と単に宿泊施設を増やして人を泊めるということもありますが、やはり滞在時間を長くすることは大事だと思います。朝来て人に一日じゃ見きれないというところが、やはり宿泊につながっていくと思います。観光地を引き続き磨き上げていきます。恐竜博物館だけでも半日ぐらい以上かかると思いますが、その行き帰りも楽しんでいただく仕掛けもやらせていただいていますので。 特に恐竜ルームはとても評判になっています。そこから部屋が売れていくという話もありますので、こうしたキラーコンテンツも使いながら、滞在時間を長くする、もしくはいる間の往復時間も楽しくし、ホテル需要も増やしていって、投資をさらに呼び込んでくることを続けていきたいと思います。
[記者]
二次交通とまち歩きについてお聞きしたい。福井県では、恐竜博物館、永平寺、一乗谷など素晴らしい観光施設がたくさんありますが、例えば東京から福井に新幹線で来た方がなかなかそこに行けないというところで、今、二次交通、はぴバスなどが整備されているかと思います。その二次交通の重要性、今後どのように整備していくかについての知事の考え。もう一つ、まち歩きとしては、例えば金沢ですと、金沢駅から近江町市場に行って、兼六園からひがし茶屋街という形のまち歩きのスタイルがありますが、福井も、現在、福井城址の復元やライトアップなどいろいろ手を打たれていると思います。そのまち歩きに関して、知事の重要性、今後どのようにまた進めていきたいかについて伺います。
[知事]
まず、二次交通について、現状で申し上げると、かなり充実をしてきていると認識しています。先ほど申し上げましたが、バスとかタクシーについては非常に好調に、お客の数も増やしてきています。また例えば恐竜博物館であれば恐竜バスも恐竜列車も作ってきてこういったものは非常に人気がある上に、今度、XRバスという、今まで全国にはどこにもない、行き帰りを楽しむ仕掛けを準備してきました。これは、どんどん、今、広がっていっていると認識をしています。タクシーも、足りないのではないかというところも、徹底して力を入れてアプリもやらせていただきましたが、アプリの評判も大変良くなっていますので、結果としてうまくいっていると思います。この後も、二次交通で、まだはぴバスの利用が少ないと思いますので、来て、いきなりはぴバスに乗るというのは、東京のはとバスの場合は東京に行こうという人は結構いると思いますが、福井の場合は目的を持ってこられる方が多いと認識をしていますので、やはり来る前から、これを選んでいただけるようにふくいドットコムや色々な県の、観光PRの時にも露出をさせていこうと思います。また、はぴバスではコンソーシアムを作っていますが、このコンソーシアムのみなさんも、大手の旅行代理店などと一緒にはぴバスを組み込んだツアーの売り込みをさらに強化すると言っていますので、そういったことで二次交通の強化をしていこうと思っています。まち歩きについても、例えば福井駅の周辺で考えいただければ、恐竜の増殖度はすごく、みなさん、探して歩くだけでも大変な状況になっていまして、これを、チラシも作ってこういうことも書かせていただいて、それをぐるぐる回っている方も増えています。それだけではなく、福井はもともと福井城址なのにという方もたくさんいらっしゃるので、ここのところも、今、福井城址に坤櫓をできるだけ早く作っていこうとしています。これを急いで作っていくと、駅を降りて最初の再開発のあたりは恐竜だらけなんですが、県庁の方に向かうと、目の前に、坤櫓が駅の前あたりから見えるようになります。また、見えるようになる途中に、ありがたいことに、越前和紙の美術館が先日オープンしました。ここは越前和紙を使って、越前和紙というのは、特に奉書紙などは摩耗や引っ張りなどいろいろなことに強いので、非常に版画に強いんだそうですが、版画などのものを中心に、古い浮世絵風のものをたくさん展示していただいています。そこからこちらは、松平風になっていきます。福井城址の左、向こうの駅の方から来た左奥の方は、昔の二の丸だったところは中央公園になっていたり、その奥は、福井市立郷土歴史博物館があったり養浩館があったり、そういう意味では歩いても、あとは福井駅のところも少し奥に入ると、今度は柴田神社があったり足羽山があったりとかで、恐竜は駅前でたくさん迎えてくれますが、その後は福井の昔の歴史を感じるのにも非常に良いところがあります。今回も、夜桜の時にも、社会実証させていただいていますが、行燈のようなものを置いてみんなが歩きたくなるように。お店などもそこを増やすように補助金の制度を設けてます。さらにアリーナができてくると、イベントが終わったお客さんがそのあたりを通ってもらえるような仕掛けも、引き続き検討していきます。あわら市も、あわら温泉を中心に、夜、歩けるようになっていくということも含めて、街の再興、再生をしていくような検討を始めていただいています。大野市も、城下町のところを歩くというのは、朝市を始めとして、今もやっていただいています。あと、先ほども申し上げましたが、敦賀も、商店街にもたくさん人が出ていて、特に気比神宮や金ヶ崎のところが一番行きたいところですが、このあたりまで歩いて行ける範囲ですので、すでにたくさん商店も増えてきていますので、とても可能性があると思っています。
[記者]
繰り返しの質問かもしれませんが、今の観光客の入込客数について、知事としては満足できる結果が出ているのか、そうでないのか教えていただけますか。
[知事]
まだこれからですね。年間を通じて、大きな目標でいうと、コロナ禍前1,800万人まで来ていて、うんと減って、ようやく令和5年に1,800万人に戻ってきていると思いますが、これについて、2,000万人を超えていく。これが令和6年の年間の目標です。これに向けてすでにいろいろ着手をしてきています。 JTBも「日本の旬北陸」ということで、今4月から9月までやっていただく。それから10、11、12月はデスティネーションキャンペーンということで、先ほども申し上げましたが、3月16日以後、いろんな観光の、ツアーなどのお客さんも増えているということを聞いていますので、さらにここから、加速していっていただけないかと期待をしているというところです。
[記者]
4月以降も、宿泊施設の予約状況も好調とあったと思いますが、北陸応援割が予算を使い切ってしまってなくなっているという状況でも、今のところ、今後の追加の観光の施策というか、宿泊に対する新たな施策みたいなのは特に必要ないというか、今好調であると思われているのでしょうか。
[知事]
いろいろ考えております。考えているというのは、一つは、恐縮ですけど、今、北陸、石川県の金沢地域というか、加賀地域だけ残っています。これは、まだマイナス効果が大きいと思っています。やはり、半額とか2万円引きとかになりますので、福井で恐竜博物館に行った人が、今までみたいに加賀に行って泊まろうか、という人もいると思いますので、ここの効果が早く終わっていただきたいというのはこちらの思いとして、加賀の復旧復興は大事なことなので、そういう意味では50億もいっているわけですから。こちらは8億ですけれども、そこを一生懸命耐えながら、今ここに来ているわけなので、この効果が徐々に薄れていった中で、その次に私たちがどうしていくのかということも含めて、国にもお願いを、今始めていますが、我々として次のテーマ考えながら、必要なところで手を打っていく。まあ、加賀の皆さんと一緒に、うまく調和して、最後は能登の方にお客さんを連れて行けるような、まだ少し、能登の方ですぐにお客さんというわけにいかないと思いますので、ここのところは、今はこの加賀、それから福井の所へお客さん来ていただくことをなんとかうまく調和を取りながらやって行こうと。そのためこの後の手も、考えながら、今、やっているというところです。
[記者]
それは福井と石川を観光で周遊してもらうということですか。
[知事]
そういうこともあると思いますが、福井は福井で、お客様に福井の魅力をわかっていただくということが、第一だと思いますので、そういったことも考えながら、ということです。ぜひ国には、応援もしていただきたいというふうには思っています。特にゴールデンウィーク明けが心配なので、そこのところをよく見ながらやっていきたいと思っています。
[記者]
ハピラインふくいについてお伺いしたいのですが、前回の記者会見で挙げられた課題の解決に向けて、迅速に対応を進めている印象がある一方で、編成車両数を臨時で2両から4両にするというような発表もあり、まだ足踏みをしているような印象も受けます。県民からもなんとなく不便に感じる、漠然と不安・不便だという声も聞かれるのですが、知事としては、そうした不便さがまだあるとお考えでしょうか。もしあるとお考えの場合には、どのように改善していきたいと考えているかお聞かせください。
[知事]
できたばかりの会社ですので、そういう意味では、いろんなご不便をおかけしていることについては率直にお詫びしながら、よくお話を聞かせていただいて、必要な手を打っていくということだと思います。いかに早く皆さんのニーズをキャッチして、ちゃんと実現していくのかということも大事だと思っています。
そういう意味で、4両にしていくことも迅速に対応させていただいており、繁閑というか、乗り降りするお客さんの数を必ずしも事前にちゃんと把握できていればうまくいくのですが、そうとも限らない。今までのように長い列車だと、それは拡縮が結構楽というか、少ない人数の時を耐えながらやっていけば、多い時にも簡単に対応できるということになるのですが、やはり基本的な運用のことを考えると、2両が原則かなというふうに思っています。 ただ、この時間帯とかこういう日とか、時には多くする必要があるということは分かってきていますので、そういう時には、4両にするとか臨時便を出すといったことを柔軟にやっていくのだろうなと思っています。
また大きく言えば、こういうことが長く続くようであれば、もう少し状況を見てですが、全体としての車両数を増やす。活用できる車両そのものは結構満杯に近づいてきていますので。今は2両ずつハピライン用にラッピングをやり変える作業を行っており、その2両が足りない状況なので、あと半年ぐらいでそれらが戻ってくるようになると、全体がうまく回り始めます。さらにこの好循環が続いていれば、車両数が足りないということも出てきますので、そういうところを見越しながら行っていきます。 必要があれば、どんな形にするかわかりませんが、よく皆さんとご相談をしながら、増両というか、増車ということも考えていく必要が出てくるかもしれないなというふうに思っています。いずれにしても柔軟に前倒しながら物事をやっていきたいと思っております。
[記者]
福井県にとって、インバウンドの誘客が課題になっていると思います。データが取りづらいという面もあるとは思うのですが、知事に届いている情報でインバウンド絡みでどんな反応があるか、何かあればご披露ください。
[知事]
各観光地からは、インバウンドのお客さんも増えていると、定性的に言えば、かなり増えているというようなお話も伺っています。ただ一方で、量としてまだ把握ができる状況にないので、このようなところはよく把握しながらというふうに思っています。ただ、今回の開業に向けては、インバウンドをいかに増やすかということに重点をおいてやらせていただいています。今までは鶏が先か卵が先かで、お客さんが増えたらキャッシュレスにするとか、免税にするとかという話でしたが、今は先に免税やキャッシュレスを進めていただくための補助制度も作って、そういうお店を増やしています。また、新幹線そのものがジャパンレールパスという外国人の方のパスが使えるようになりましたので、非常に効果はあると思っています。これはJRさんとも相談して40万人という数を決めてやってきていますので、ここを40万人に少しでも近づけるように、引き続き色んな手を打っていきます。すでにいろんな旅行会社ともインバウンド向けの商品の開発や、外国の旅行会社とタイアップできるようなこともやっていますので、こういったことをさらに広げていき、結果を出していきたいというふうに思っています。
[記者]
旧国体、国民スポーツ大会について各県で知事などがいろんな考えを示していますが、杉本知事の認識をお願いいたします。
[知事]
各知事が色々言っているということのいろいろまではよく存じ上げていませんが、知事会長の村井さんが個人的な見解ということで、廃止も含めて検討したらどうかというようなことを言われているのは存じ上げています。
私は、人的な面とかお金の面とか財政的なことの負担が非常に大きいということはよく理解ができます。福井県も、平成30年に国体をさせていただき、私もその直前からその時近くまで福井にいましたので、準備の段階を見ていても、本当に大変なことだというふうに認識しています。こうした人的・財政的な事柄については十分議論をしていくことが大事だなというふうに思っています。
ただ福井県で、県民の皆さんと大きく言うと共有できているかなと思うのが、国体を平成30年にやらせていただいて、県内でスポーツに対する認識が大きく変わってきているなというふうに思います。平成30年で国体が終わった後、昨年の鹿児島国体を見ても、終わってから5年も経過していますが、100万人未満の、この7、80万人の人口の福井県が14位ということで、大都市近郊を除くと、ありえないぐらいの順位を維持できている。
これは、やはり例えばスキーのクロスカントリーの宇田選手とか、自転車の市田選手とか山口茜選手とか見延選手とか、それから体操の宮田選手や深沢選手。こういう方々って、福井国体に向けてとか、その頃を起点にして一生懸命頑張ってここまで来たという方が多いんですね。それがとても福井の、もちろん吉田正尚選手もすごいのですが、そうでなくても国体に来て活躍してくれている人がいて、福井全体が盛り上がっている。結果として福井県民の皆さんの誇りが非常に高まっているというふうにも思いますので、そういう意味では一概に、国スポがなくていいとか、私はそこまでは思いませんので、そういう意味では今の課題を十分によく話し合いをしながら、いいところに着地していくということは大事だろうと思います。その時にやはりこれだけ大きな、しかも国を挙げての体育大会だというのであれば、国の助成措置といったこともしっかり考えていただくということも大事なのかなというふうに思っていますので、よく話し合っていければなと思っています。
[記者]
3月27日に青森県むつ市の中間貯蔵施設に事業者が7月から9月にかけて国内で初めて使用済燃料を搬入するという発表がありましたが、各発電所のプールがひっ迫している中で、中間貯蔵施設の動きが表面化したことに対する受け止めを伺います。
[知事]
中間貯蔵施設ということもあり、安全最優先ということで核燃料サイクルについて前進が見られるということは重要だと思っています。
国はさらに核燃料サイクルが前進できるように、これからも前面に立って、主体的に取り組んでいただきたいと思います。
[記者]
むつ市の中間貯蔵施設について、かつて関西電力が福井県に対して共同利用案を提示してきた過去がありますが、現青森県知事であり当時のむつ市長の宮下氏は反発しており、現状でもそうした構想はないという立場を崩していません。一方、電事連の会長は重要な政策だとして共同利用案を諦めていないと思いますが、両者の意見の隔たりについて、知事はどのように受け止めていますか。
[知事]
これは、当時も議論になった際に申し上げましたが、国や事業者の問題であるため、私どもがコメントすることではないと思います。いずれにしても、核燃料サイクルがしっかりと安全性を担保しながら、国や事業者が前に進めていく必要があると認識しています。
[記者]
関西電力が乾式貯蔵施設について先日高浜の1箇所目を規制委員会に申請しましたが、関西電力が主張する2030年頃の中間貯蔵施設への円滑な搬出を目的とする中で、施設の計画地点すら決まっておらず、現実的に考えれば、共同利用案が実現すると、県民が現状で抱いている、永久に発電所の中に留め置かれるのではないかという不安が解消される一つになると思いますがどうでしょうか。
[知事]
いずれにしても、関西電力には使用済燃料のロードマップをしっかり守っていただく、そのためにあらゆる可能性を考えてやっていくということがあるので、関西電力にしっかり守っていただくことは私どもとして大事だと思います。それをどういうふうに具体化するのかについては、当然ながら関西電力が地域の状況を考えて進めていただくということであって、我々は関西電力と国に対して、しっかりと中間貯蔵を前に進めていくということを求めていく立場だと思っています。
[記者]
敦賀2号機について、先日の規制委員会でも原電側の説明に科学的・技術的根拠が足りていないという苦言が出されています。規制委員会の石渡委員や山中委員長もできるだけ早く結論を出すような考えを示していますが、現状の審査状況を知事はどのように見ていますか。
[知事]
安全最優先と私どもは常に申し上げている中での議論であり、まずは日本原電としては審査に当たって求められているものを科学的・技術的にしっかりと提出して、審査を受けていただくということだと思います。それから規制委員会の方では、科学的・技術的にしっかりと安全性を担保できるような審査をしていだだくことに尽きると思っています。
[記者]
高浜3、4号機について、蒸気発生器の取替や40年超運転の審査状況が大詰めであると認識しており、蒸気発生器は、仮に審査合格した後に、県として最終的な事前了解の議論があると承知しています。
40年超運転については、これまで高浜1、2号機と美浜3号機は、再稼働と40年超運転がセットになっていたため、県の同意という話がありましたが、今回これまで運転していた発電所が40年を超える運転に入るというのは福井県にとって初めてのケースになると思います。この取扱いは現状知事としてどう考えていますか。
[知事]
審査の途上であり、これから関西電力から了解願いなどいろいろなものが出てくるので、状況を見て判断していくというところかと思います。
[記者]
蒸気発生器の取替と40年超運転をセットで、事前了解の判断にしていくという選択も考えられますか。
[知事]
どんなタイミングでどういうふうに物事が進んでいくのか分からないので、今のところ私どもが、こうするとかいう状況にはないと認識しています。
[記者]
先月の定例会見において知事は、中間貯蔵施設の燃料搬出について、審査後の事前了解までに搬出時期の考え方を関電に示してもらいたいと話していましたが、搬出時期と搬出時期の考え方というのはどう違うのか。搬出時期を関電側に示すように求める考えなのか、教えてほしいです。
[知事]
ここは具体的に関電電力がどういうふうにおっしゃってくるのかにもよると思います。我々が搬出時期の考え方と言っているのは、具体的な時期をどう示せるのかということはありますが、ただ、この日と決められるのかどうなのかわからないので、全体として具体的な搬出時期の考え方について明らかにしてくださいというふうに申し上げているので、これは、これから最終的に関西電力なり国と相談しながらかもしれませんが、どう言ってくるか、それを踏まえて考えていくということだと思います。ある日とか期間といえるかどうかということは、こちらには必ずしもわからないので、だから搬出時期の考え方という言い方をしているということです。
[記者]
先日、関電やATENAと規制委員会が革新軽水炉について意見交換する場が持たれ、その際のATENAの説明によると、新たな革新軽水炉SRZ-1200の基本設計が8割ほど終わっているという説明がありました。県内は運転期間の長い原発が多くなっている中で、古い原発を長く動かすよりも新しい原発へのリプレースを望む声が少なくないと思いますが、こうした次世代型原発の動きが表面化してきていることについて、知事はどのように受け止めていますか。
[知事]
原子力発電は安全が最優先ということを申し上げている中で、やはり既設であれ新設であれ、安全を高めていくということは極めて重要だというふうに認識をいたします。そういう中で国が、40年から60年、60年プラスαで期限を切っていくということが決まったわけでありますので、この後どうしていくのかと考えながら、安全性の高い革新軽水炉ということに向けていくんだという考え方が示されているわけでありますので、それは国の考え方としてそういうことなんだろうと思います。でありますから、これからもそうした安全追求、もしくはそれの技術そのものの確立についてはしっかりと進めていただく必要があるというふうに認識しています。
[記者]
自民党の政治資金問題についてお伺いしたいのですが、先日、高木毅議員に半年間の党員資格停止の処分が出ました。これに対する知事の評価をお聞かせいただきたいのと、加えて、昨日の車座対話がありましたが、今後の衆院選に向けた人選などの動き、発言も出てきました。今後の県政を踏まえた上で、どういった人選のプロセスなどが望ましいのか、知事が求める、今後の選挙の動きや選出、まだ選挙がいつか不透明ですが、プロセスなどについてお考えがあればお聞かせください。
[知事]
処分そのものは一応出されて、まだ異議申し立ての期間は経過してない状況と思っています。その上で、私は今回の政治資金の課題についてはしっかりと国会で議論をしていただく、それから再発防止策をしっかりと作っていただくことが大事だと思っています。次の選挙に向けての動きそのものは、自民党の中の問題だと思いますので、私からコメントすることはございません。
[記者]
高木氏のこの問題が浮上した時に、知事は県政の影響を避けられないというようなことをおっしゃっていました。やはり県政に少なからずの影響も見込まれる中で今後の国政とのパイプをどのように構築していきたいか、そのあたりのお考えがあればお聞かせください。
[知事]
北陸新幹線を敦賀から以西に伸ばしていくことを今年度乗り越えていかなければいけない、大事な時期であるということですので、高木先生が整備委員会の委員長をしていただいている、それがやめられるということになれば、大変な痛手だということにおいて、県政にも大きな影響があるということもあると思っています。一方で、そのほかも山崎元議長もいますし、稲田先生も滝波先生もいます。いずれも新幹線でも大変力を発揮していただいていますし、その他の課題についても、いつも県と連携を取りながらやっていただけるということですし、また高木先生も当分いろいろな資格停止等あると思いますけれども、いずれにしても当面国会議員でやっていただけるわけですので、こういったところはしっかりとタッグを組ませていただく、また、北陸新幹線で言えば、沿線全体に仲間がたくさんいますので、各地域の皆さんとも連携を取らせていただいて前に進めていく、これに歩みを止めることはないように、我々も力を入れていきたいと考えています。
[記者]
与党の高木先生が敦賀以西の与党整備委員会委員長をされているということで、まだ異議申し立ての期間で解任されるかどうかいうことははっきりとしないですけれども、現状、この与党整備委員会も昨年12月からずっと開かれておらず、刻々と国の概算要求が迫る中で、なかなか敦賀以西から現状動いてないように見えるのですが、その点についてどう思われるのかということと、概算要求に向けてどのような動きをされるのかということをお伺いしたい。
[知事]
現状においてまだ最終的にやめられたのか、少し手続き的に私もわかりませんけれども、いずれにしても委員長が変わっていくというような状況になっていくのだろうと思いますけれども、早く政治としてはけじめをつけて、新しい体制なりで物事をまた力強く前に進められるような環境にしていただくということは切に願っているというところです。その上で、北陸新幹線建設促進同盟会としてもさらに大きな声を上げていかなければいけないと思っていますので、ここのところは沿線の各府県とも相談させていただきながら、まずは概算要求に向けて力を発揮できるように、県議会のみなさんも大変熱心に積極的に今取り組んでいただいていると思いますので、我々しても一緒になって前に進められるように、国でもまず体制を整えていただき、我々も力と声を上げていきたいと思っています。
[記者]
桜マラソンについてお聞きします。3月31日に第1回大会が開かれまして、盛大な様子でしたが、改めまして、知事の良かった点または課題があればお聞かせください。そして、第2回、3回に向けての意気込みがあればお聞かせください。
[知事]
ありがとうございます。私も、スタートの時からゴールまで、いろいろな形で関わらせていただいて、正直言ってとても良かったです。というのは、傍観者ではなくて、やっていてよかったということもちろんありますが、走るみなさんも、ボランティアで運営に携わっている人たちも、応援している人たちも、みなさん笑顔だったというのは非常に印象的でしたし、それから、走られる方にいろいろな話を聞きましたが、とても走りやすかった、最後まで応援が途切れないというのは素晴らしいというお話をいただきました。桜が、正直言ってまだほとんど咲いていない中でしたが、これだけの効果があるのだということを、本当に実感をさせていただいた日だったと思っています。
宿泊などの関係で言うと、1万4千人ほどの方に走っていただきました。うち5000人ほどは県民で、9000人ほどは県外から来られました。宿泊施設だけ見ると、県内嶺北で1万6千人分しかもともとなく、そのうち7000人分は芦原温泉なので、普通ランナーが泊まるところではないということからすると、キャパがどうしても足りていないというところはありますが、奥越なども、バスツアー出すなどいろいろな方法がないか、敦賀などでも3000人ほど別途泊まれるようなところもあるようですので、県内をできるだけ広く、うまくみなさんに泊まっていただけるようなことを考えたり、また、必要に応じて、近県の人は当日来ていただけるように、電車の便をきちんと揃えるなど、しっかりやっていく必要があると思っています。
また、交通渋滞も心配されましたが、渋滞も一部、例えば九十九橋の北のところや、森田の一部で渋滞が少し起きたということもありましたが、うまく交通の誘導ができるようになってきて、それなりに解消していったということもあり、交通規制での皆さんからの苦情というのは、どこへ行けば応援できるかといった質問、相談を含めて全体で340件ほどありましたが、苦情と言えるのはだいたい30件ほどで、昨年のプレマラソンの時は100件ほどありましたので、それに比べるとだいぶ減りました。これは、事前から県民の皆さんに周知して、この日のこの時間だけ避けてくださいということを事前からよく周知していることで、だいぶ理解を得られてきていると思いますので、今後とも、交通規制もどうしてもやはりマラソンの場合は規制せざるを得ないところもありますが、柔軟にできるところはないかということも含めて、また来年に向けてもよく考えて、長く喜んでいただける大会。特にこれで桜満開であれば、素晴らしいことになると思います。
走っている人は、他でもいろいろ走っているが、福井の皆さんのもてなしはすごいよねと言っていました。とても温かいと言っていました。周りの歓声で、これほどしっかり一生懸命やってくださるところはなかなかないと本当に感動されていて、来年も来ますという方もいらっしゃいました。
こういうところを、北陸の、福井の春の風物詩の一つにしていくと申し上げていますけれども、その要素、可能性が十分あると思いますので、ぜひ育てていきたいと思っています。
[記者]
ありがとうございます。もう一点、ライドシェアについてお聞かせください。
今年度から解禁されまして、東京と京都ですでに始まっていますが、 この意義としまして、観光地などでタクシー不足を補う点や、過疎地での交通の足を確保するという面もあると思いますが、福井県に置き換えて、知事は意義をどのようにお考えなのかという点と、今後も県内で導入するのであれば、その見通しや、どの市町で導入する可能性があるのかお聞かせください。
[知事]
まず、ライドシェアについては、特に新幹線開業前の時に、タクシーが足りないのではないかという議論も非常にいただいて、運転士さんも増やしてきましたが、効果はありましたが抜本的に増えたわけではないという状況がありましたが、アプリでそこを補うということでやってきて、結果は先ほど申し上げたとおりで、今のところ、開業日でも足りなくて困ったという状況にまではなっていないです。これから夏に向けて、たくさん人が来られると思いますので、そういうことは考えていませんが、とはいえ、今すぐ足りないという状況にはないということかと思っております。しかし、これは大事なことだと思っていて、おっしゃっていただいたとおり、1つは街中の日本版ライドシェアといわれるパターンと、もう1つは過疎地域における白タク運営といいますか、本当にタクシーがないところをどうやって運営していくのか。こういう中の1つの解が、タクシー会社が運営する白タクというとなんですが、これは1個のやり方だと思っています。 福井県としましては、タクシー協会ともお話し合いをさせていただいて、最初はやはりいろいろな課題がありましたが、両方で話し合いをして乗り越えて、これから話し合いを始めるところだと思いますので、いつでも必要な時には、こういったことが実現できるようにしていければと思っています。
―― 了 ――
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