花粉と花粉症の基礎知識

最終更新日 2024年2月2日ページID 045887

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花粉の基礎知識

1 花粉とは

花のおしべにある葯(やく)と呼ばれる袋の中でつくられる粒です。風などで運ばれてめしべに受粉することによって種が作られるもので、植物の繁殖に重要な役割をもっています。花粉症を引き起こす花粉は、スギやヒノキなど約60種類が報告されており、その大きさや形はさまざまです。

スギ

ヒノキ

◆スギ花粉◆
大きさは直径約30~35μm。パピラという小突起が特徴で見る方向により形が違う。

◆ヒノキ花粉◆

大きさは直径約25~30μm。スギ花粉に比べて薄く染色され、透明感がある。

  参考文献:「環境省 花粉症環境保健マニュアル2022」 

 

2 花粉の飛散時期

花粉の飛散時期は、植物の種類と地域によって差があります。北陸・信越地方における主な植物の飛散時期は次のとおりです。

 シーズン

監修:宇佐神 篤(東海花粉症研究所所長)
参考文献:「厚生省花粉症研究班 日本列島空中花粉調査データ集」 

 

例えば、花粉症の主要原因となるスギは、樹齢25年以上のスギが夏(7月から8月)に花粉を飛ばす雄花を形成し、夏から秋にかけて大量の花粉を作ります。その後、気温の低下等によって一旦は休眠状態となりますが、春ごろには休眠から覚めて、雄花の開花・花粉の飛散が始まります。

季節

花粉の観測方法

福井県では、平成19年から以下の方法で花粉の観測を行っています。

1 観測時期

観測時期は、スギ花粉・ヒノキ花粉の飛散時期としています。

例年、1月下旬から5月上旬までとなっています。

2 観測方法

  • 花粉捕集器:ダーラム型(重力法)
  • 花粉捕集方法:捕集器にワセリンを塗布したスライドガラスを装着し、自然落下してくる花粉を捕集する。
  • 花粉捕集時間:24時間(午前9時~翌日の午前9時)
  • 花粉飛散数:顕微鏡を用いて18㎜四方(3.24㎠)内に付着している花粉を、スギ・ヒノキ・その他に分類して計測し、1㎠あたりに換算する。
    (花粉飛散数(個/㎠))=計測数(個)÷3.24(㎠))

  観測方法

3 観測地点

福井県衛生環境研究センター(屋上)

福井大学医学部附属病院(敷地内)

福井勝山総合病院(敷地内)

坂井市立三国病院(敷地内)

地図(三国追加)

注1)福井大学医学部附属病院については、令和2年から開始

注2)福井勝山総合病院については、令和5年から開始

注3)坂井市立三国病院については、令和6年から開始

注4) 当センターでは、同病院から提供いただいたデータの掲載のみ行っています。

 

4  参考資料

(公財)日本アレルギー協会標準化委員会による「空中花粉測定の標準化に関する合意事項」を参考に、花粉の観測を行っています。

 

花粉症の基礎知識

1 花粉症とは

花粉症は、特定の植物の花粉に対して人間の体が起こすアレルギー反応です。主な症状は次のとおりです。

  • アレルギー性鼻炎:くしゃみ、鼻水、鼻づまり など
  • アレルギー性結膜炎:目のかゆみ、流涙 など
     

2 花粉症のメカニズム

  1. 大気中に飛散したスギやヒノキなどの花粉が鼻などから人体に侵入し、粘膜に付着します。
  2. マクロファージが花粉を異物と認識すると、その情報がリンパ球のT細胞へ送られます。
  3. さらに、T細胞がB細胞へ情報を送ると、抗体(特異的IgE抗体)が作られます。
  4. 1~3の反応が繰り返し起こることによって、抗体が体内に蓄積されると同時に、粘膜にある肥満細胞と結合します。この状態を「感作」と呼びます。
  5. 感作した状態で、再び花粉が体内に侵入すると、花粉が肥満細胞の表面に結合した抗体と反応し、肥満細胞から化学物質(ヒスタミンなど)が分泌されます。
  6. その結果、くしゃみや鼻水などの症状が現れます。

詳しくは、こちらのページをご覧ください。(厚生労働省のページにリンクします。)

 

3 花粉症予防

花粉症の予防は、こちらのページをご覧ください。

花粉症になっていない人も、早期の予防により将来の発症を抑えることができます。

 

花粉関連ページのリンク集

花粉関連ページをこちらにまとめましたので、是非お役立てください。

 

環境省花粉観測システム:はなこさん

http://kafun.taiki.go.jp/

環境省が行っている体積法を用いたリアルタイム花粉情報が見られます。
ただし、福井県はダーラム法による測定法による測定方法を採用していますので、測定値の比較はできませんが現在飛んでいる一時間の花粉の数がわかります。

 

環境省花粉情報サイト

https://www.env.go.jp/chemi/anzen/kafun/

環境省で花粉症対策として実施している、花粉飛散量の予測及び観測、関連する調査研究等の情報が掲載されています。

厚生労働省:花粉特集

https://www.mhlw.go.jp/new-info/kobetu/kenkou/ryumachi/ookubo.html

花粉症に関するQ&A、花粉症の原因や症状、対処方法などの情報が記載されています。

林野庁:スギ・ヒノキ花粉に関する情報

https://www.rinya.maff.go.jp/j/sin_riyou/kafun/

スギ・ヒノキ花粉に関するQ&Aをはじめ花粉症対策など、多くの情報が記載されています。

環境省花粉症環境保健マニュアル

https://www.env.go.jp/chemi/anzen/kafun/index.html

花粉症の予防・治療をはじめ、花粉の飛散状況など花粉に関する多くの情報が掲載されています。

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