農作業安全について

最終更新日 2025年5月1日ページID 034967

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目次

農作業中の熱中症対策 new
日々の事故防止の取り組みのポイント 
農作業安全対策に取り組むためのツール
関連ページ

農作業中の熱中症対策

近年の夏の猛暑により、県内においても毎年、熱中症による救急搬送車が報告されるなど、熱中症による健康被害が増加する傾向にあります。
屋外や、ハウスなど気温が上昇しやすい施設内で行うことの多い農作業についても、熱中症のリスクが高い作業です。

農林水産省では5月1日~7月31日を「熱中症対策研修実施強化期間」と位置づけています。暑さが本格化する前から、熱中症対策研修テキストなどを参考にして、適切に予防しましょう。

熱中症対策研修テキスト(PDF形式 3,226キロバイト)

 

夏の農作業で気をつけること

  • 日中の気温の高い時間帯を外して作業を行いましょう
    特に70歳以上の方は、高温時の作業は極力避けましょう。
    日中のシャベルを使った作業や草刈りは避けましょう。
  • こまめな休憩、水分補給を行いましょう
    のどが渇いていなくても20分おきに休憩し、毎回コップ1~2杯をめやすに水分補給しましょう。
    足がつったり筋肉がぴくぴくする症状がみられたら、0.1~0.2%程度の食塩水(1リットルの水に1~2グラムの食塩)か、スポーツ飲料を飲みましょう。
    休憩時は作業着を脱ぎ、手足を露出して体温を下げましょう。
    木陰などの涼しい休憩場所を必ず確保しておきましょう。
  • 熱中症予防グッズを活用しましょう
    屋外では帽子をかぶり、吸汗速乾性素材の衣服やファン付きの作業着、屋内では送風機やスポットクーラーなどを活用しましょう。
  • 単独作業を避けましょう
    作業は2人以上で行うか、時間を決めてお茶を運び合うなど、定期的に異常がないか確認し合うようにしましょう。
  • 高温多湿の環境を避けましょう
    作業場所には、日よけを設けるなど、できるだけ日陰で作業するようにしましょう。
    ハウス等の施設内では、断熱材を使用したり、風通しを良くするなどして気温や湿度が高くなりすぎないようにしましょう。

熱中症が疑われたら

  • 暑い環境での体調不良の症状がみられたら、すぐに作業を中断しましょう
    熱中症には特徴的な症状がなく、暑い環境での体調不良は全て熱中症の可能性があります
  • 応急処置を行いましょう
    1.涼しい環境へ避難しましょう。
    2.服をゆるめて風通しを良くしましょう。
    3.水をかけたり、扇いだりして体を冷やしましょう。脇の下、両側の首筋、足の付け根を冷やすと効果的です。
    4.水分・塩分を補給しましょう。
  • 病院で手当を受けましょう
    意識がない場合、自力で水が飲めない場合、応急処置を行っても症状が良くならない場合は、すぐに病院で手当を受けるようにしてください。

 

職場における熱中症対策の強化について

職場における熱中症対策を強化するため、令和7年6月1日から改正労働安全衛生規則が施行されます。

熱中症があった際に対応できるように、早期発見のための体制整備と重篤化を防止するための措置の実施手順の作成を行い、その内容を関係作業者に周知することを義務付けています。対象となる事業者には労働者を雇用する農業者や農業法人も含まれています。

必要事項を記載した「張り紙」を事務所等に掲示して、作業者に周知しましょう。

熱中症対応に係る報告体制「張り紙」(PowerPoint形式 142キロバイト)

 

参考ページ

 熱中症対策パンフレット&熱中症対策関連情報集

 ・熱中症対策研修テキスト

 ・熱中症対策パンフレット
 ・熱中症対策関連情報集
 熱中症特別警戒情報発表時の農業現場への注意喚起等の対応について
 夏期における熱中症による救急搬送人数


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日々の事故防止の取り組みのポイント

日々の事故防止の取り組みについて、ポイントをまとめました。
点検などには、適宜チェックリストを活用しましょう。

 

組織・法人経営においては複数人で行う。個人経営においても内容によっては地域で集まるなどして複数人で行うことが望ましい。

1.

作業環境の点検を行い、できるところから改善する。
作業環境マップを作成することが望ましい(危険箇所を地図上に明示)。

○屋外:進入路や路肩の確認、くぼみや危険な坂・雑草による視界不良がないか等
○屋内:整理整頓、人の移動経路に危険はないか、高所から落ちる危険がないか等

2.

当日の作業前ミーティングで作業手順を確認するとともに、各作業について危険予知活動を行う。

→ 危険予知活動

各作業で起こり得る危険を予測し、特に重要な危険についてはその回避策を考え、指差し呼称で確認する。複数人で作業する場合は、各自の考えを出し合う。

併せて作業員の服装、作業員の体調を確認する。

○ヘルメット等適切な保護具を着用しているか、巻き込まれやすい服装でないか等

3.

使用機械の始業前点検、作業後点検を行う。

4.

作業後ミーティングで、作業の問題点やヒヤリ・ハットを報告し合い、作業日誌とともに記録する。

→ ヒヤリ・ハット

作業の中でヒヤッとまたはハッとしたこと。軽微なものでも、場合によっては重大事故に直結する危険が潜んでいる。

5.

4.の結果を1.~3.の取組に反映する。

6.

1か月に1回程度、これらの事故防止の取組結果と改善状況について総括する。

※労働者を雇用する事業者については労働安全衛生法の適用を受け、労働者への安全衛生教育 、労働者の健康配慮、労働災害報告など様々な義務および配慮義務がある。

参考資料
「農作業安全の手順1.2.3~農作業事故を未然に防ぐ~」(一般社団法人日本農村医学会)新しいウィンドウで開く
「農作業安全リスクカルテ解説書」(一般社団法人日本農業機械化協会)新しいウィンドウで開く
 

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農作業安全対策に取り組むためのツール(リンク)

参考資料:「農作業安全の手順1.2.3~農作業事故を未然に防ぐ~」(一般社団法人日本農村医学会)新しいウィンドウで開く

第4章より、「チェックリスト」

  • チェックリストには環境機械(機具)という3つの分類の「要因」が示されています。チェックの順番としては、まず環境についてチェックを行い、次に機械(機具)の順にチェックしましょう。
    ※リスクアセスメントの考え方です。詳細は上記資料の第2章を参照してください。
  • 「ちがう」に当てはまるものが多いほど、危険が高いことを示します。すべての項目で「ちがう」にチェックが入らないことを目指しましょう
  • 例えば、耕種作業であっても二階の作業がある場合は4.畜産作業のチェックリストを使用するなど、適宜必要なチェックリストを選択しましょう。

※外部リンクのPDFファイルへ直接ジャンプします。

  1. 考え方(PDF : 1,113KB)  …チェックリストの考え方・使い方、トラクター道路走行のチェックリスト
  2. 耕種作業(PDF : 1,423KB)  …トラクター耕起、田植、動散、水管理、収穫、籾搬送・荷受け、乾燥調製、米袋など重量物運搬
  3. 園芸作業(PDF : 1,665KB)  …スピードスプレーヤ作業、脚立作業、トラクター道路走行・コンテナけん引、刈払機作業、ブームスプレーヤ農薬散布、耕耘機作業、掘取機作業
  4. 畜産作業(PDF : 349KB)  …搾乳、牛の移動、傾斜地トラクター走行、畜舎内脚立作業、畜舎内はしご作業、二階での作業
  5. 全般(PDF : 803KB) …作業前点検や服装など、基本的な共通事項について
     

第5章より、「ヒヤリハット日誌」の例

ヒヤリ・ハットとは、「危うく事故になるところだった」「一歩間違えば怪我をしていた」といったヒヤッとした、ハッとした経験のことです。ヒヤリ・ハットを記録し、ヒヤリ・ハットが生じることの無いように対策を取ることで、重大な事故を防ぐ対策となります。また、自分だけでなく家族や仲間にも記録してもらうことで、経験を収集・共有し、より多くの危険の芽を見つけ出すことができます。作業日誌と合わせて記録しておくのも一例です。 

ヒヤリハット日誌(PDF : 286KB)   ※外部リンク先のPDFファイルへ直接ジャンプします。

(こちらにも別の例が掲載されています。)
参考資料:「農作業安全リスクカルテ解説書」(一般社団法人日本農業機械化協会)新しいウィンドウで開く 

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